第九番 雲雀山 得生寺
(西山浄土宗)
阿弥陀如来

■雲雀山得生寺の由来

別名「中将姫寺」として知られている。人皇四十五代聖武天皇のとき、時の賢臣横佩の右大臣藤原豊成公の姫「中将姫」が、継母のにくしみによって雲雀山に捨てられた遭難の旧跡で姫の家士伊藤春時が創造した。承平の頃光勝大徳が中興して「安養院」の号を改め、「雲雀山得生寺」と名付く。享徳の頃明秀光雲上人が中興して浄土教(西山浄土宗)今に連綿と続いている。文亀の頃、山から里へこの寺を高井に移し、永禄10年宮城に移し、寛永5年(今から360年前)今の地新田蓮坪に移す。今の得生寺本堂は、寛永5年4月の建立である。中将姫をおまつりしている開山堂は正平6年(今から660年前)の建立である。有田川の清流に近く、熊野古道に沿うて建立され、境内には万葉の歌碑一里塚(県指定)等あり、能の雲雀山。歌舞伎の中将姫古跡の松。浄るりのひばり山姫捨松。などで有名である。
浄土曼茶羅(重要美術品)。二十五菩薩(面及び金欄装飾付)。中将姫一代画伝。縁起書三巻。中将姫山居の語。糸繍仏。等をはじめ沢山の宝物がある。

■観光
 境内には「ツツジ」が沢山で4月末から5月にかけて見頃である。
 糸我の里は有田みかんの元祖地で5月はみかんの花で香気紛々。
 毎年5月14日は中将姫のご命日で二十五菩薩の来迎会式(県指定無形文化財)が修せられ大賑いを呈します。
 冬ともなればみかん狩りの客も多い。

■日本西方四十八願所第四十番札所
■紀州名刹十二支霊場札所
■近畿ぼけよけ地蔵尊二十四霊場第四番札所

■年中行事
  

一月 修正会
二月 初午会
宗祖御忌法要
三月 彼岸会
四月 お釈迦様降誕花まつり
四月 ぼけよけ地蔵尊まつり
得生寺婦人会総会
ひばり山合掌会総会
五月 中将姫大会式
六月 受戒
五重 さらえ修行
七月 水子地蔵尊盆まつり
大施餓鬼会
八月 お盆供養
九月 彼岸会
十月 得生寺婦人会総会
ひばり山合掌総会
十一月 十夜法要

■交通
 紀伊宮原駅よりタクシーで5分
 糸我バス停より徒歩3分

 

 


(御本尊) 阿弥陀如来
(開創) 伊藤晴時により草創、明秀光雲上人により中興。
(所在地) 和歌山県有田市糸我町中番229
(電話) 0737-88-7110