第五番 易産山 地蔵寺
(高野山真言宗)
地蔵菩薩

当院は真言宗高野山派、易産山護国院地蔵寺俗称子安地蔵寺と申します。
   本尊 子安地蔵尊
   脇仏 不動明王
       毘沙門天
 又水掛地蔵尊と共に、日彫展受賞者であられる長谷秀雄氏の作、水子地蔵尊を、昭和47年安置いたしました。

■由来  地蔵寺縁起より

 当寺は、天平九年の春、行基菩薩の開基にて本尊地蔵菩薩も行基菩薩の御手刻お御尊像にて女人安産守護の為、比地に安置なされたもので、子安地蔵と称します。天正九年信長の勢、信孝による高野攻の時兵火にあい、地蔵堂は消失いたしましたが、御本尊は人里離れた山中に難をのがれたのを村人によって発見なされました。その地「かくれがた」なる地名現存いたします。そののち紀伊大納言頼宣郷によって、お堂を建立なされ地蔵尊を安置し、正保五年田園弐町歩を本尊香花の費に供養なされた、そののちも南龍院様十一ヵ度に及ぶ御参詣をなされ、お手植の松数十土に及ぶも近年の松くい虫にておしくも枯死するが、法燈一千二百有余年連綿として絶えることなく安産の御利益に浴するもの多数なり。

■観光

 葛城山系三石山のふもとの高台にあり、東は大台連峰、南は高野の峰を仰ぐ、絶好の地形に恵まれ、南海高野線、御幸辻駅より徒歩なれば三十分を要しますが、道路が整備され駐車場も完備致して居ります。
 春は桜に、ぼたん、菜の花、五月の連休頃には、藤に平戸つつじが境内に咲き競い藤の寺としても知られています。この頃句会や、お道具持参の野立のグループや小学生の遠足等でにぎわいます。初夏には、さつき、紫陽花、冬は山茶花、白れん、など四季を通じて何らかの花を咲かせ、参詣人の心がなごむように心がけています。

■年中行事

 毎年一月二十四日、初地蔵として法要を執行致します。この日は年に一度、本尊の御開帳を行い、御本尊前にて安産祈祷、子育祈願、などを行います。当日は市内はもとより、紀の川筋河内方面よりの参詣人でにぎわいます。七月二十四日は当地の夏祭りにて、当地の方々がお参りなさいます。

 


(御本尊) 地蔵菩薩
(開創) 天平九年(737年)、行基菩薩開基。
(所在地) 和歌山県橋本市菖蒲谷94
(電話) 0736-32-1774