第27番 満光山 正壽院
(真言宗)
十一面観世音菩薩

「境内にはさまざまな地蔵尊」

 北ぶらくり丁から西へ進んでいくと正壽院が見えてくる。慶長年間に法印宥盛が、現在の吹上・新堀のあたりに開基、寛永年間には、現博労町、城北公園の地に移った。そして戦後の区画整理により、現在の位置に移転したのである。昭和20年の空襲で、地蔵本尊のみを残し、寺は全焼してしまった。以前は「博労町のお地蔵様」と呼ばれ一時期は「地蔵堂正壽院」とも称していただけに、現在でも境内には、様々な地蔵尊が祀られている。アメリカ軍の空襲にも耐えた延命地蔵尊は、寛文年間(1661〜1672)紀州藩のお堀を工事する時予定ルート上にあったため、当寺に移奉されたと寺に伝わっている。
かつての御本尊十一面観世音は、智證大師作だったが、空襲のため焼失。現在は西山如拙作の美しい観音様が祀られている。
また和歌山西国観音霊場では珍しい風神・雷神の彫像が本堂に祀られている。

 



(御本尊) 十一面観世音菩薩
(開創) 慶長年間(1596〜1614)。 宥盛法印の開基。年不詳。
(その他) 毎月二十一日お大師さん、二十四日お地蔵さん
二十八日不動尊を、お祭りしている。
毎週火曜日(一時半〜三時)、毎週土曜(一時〜三時)に
御詠歌の練習をしている。ともに初心者歓迎
(所在地) 和歌山県和歌山市東鍛冶屋町2
(電話) 073-422-8502



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