第二十一番 安国山 太平寺
(高野山真言宗)
阿弥陀如来
マイカーで泉北2号線を北へとばす。交通量は多いけれども6車線の快適な道である。前回のお参りには菱木のバス停附近にバスを駐車させて歩いたのを憶えているが地図でみると泉北2号線の方が近く思えたのでここを走った。しかし太平寺町に入る所が分からない。石津川にかかる大黒橋を渡って人に聞いたらすぐ分かった。一歩町の中に入るとウソのように静かな旧村落である。寺名が町名になっているのだから、昔は相当格式のある寺であったに違いない。門前の道は広くないが、門を入ると運動場のような広い境内で、八門四面の本堂が青空をバックに小さくみえる。
紀寺太平記によると、この寺は行基菩薩によって開創され紀族(紀州の人の意)の豪族の祈願寺であった。また泉州誌には近く萬崎の土地の長者の尼が修築したことが記され、七堂伽藍は悉く焼失したが仏像は幸い難を免れた。現在の本堂は大正末期の建築で、開創以来5回目の再建である。
本尊の阿弥陀三尊は平安初期の作と伝えられ、三尊とも一本彫成仏である。脇仏の地蔵菩薩は、これまた平安後期の一本彫成仏で、じっと対していると自然と手を合わせて頭が下がってくる威厳さと柔和さが兼ね備わっている。本尊は古くより一願阿弥陀として信仰されており、地蔵菩薩は縁結び日限の地蔵として、また子育て地蔵としてお参りする人が後を絶たないという。
この太平寺の近くには、太平寺の奥の院と言われている常念寺に子安地蔵があるそうだから、縁結びから、安産、子育てまで、一貫してここへお参りにくれば安心だということである。
■最寄りの交通機関
JR阪和線鳳駅下車、長承寺バス停横山高校行、美木多行、上別所行にのり菱木
下車東へ徒歩10分
(御本尊) |
阿弥陀如来 |
(開創) |
行基菩薩開基。 |
(所在地) |
大阪府堺市太平寺町563 |
(電話) |
0722-97-0217
|
●お参りに来られる際は、事前にお電話にてご連絡お願いします。
|