一番近い最寄駅は、泉北高速鉄道の終点『和泉中央駅』、ここから和泉中央道を南に700m歩けば、もう目の前に石尾山(森林)と山門が見える。十九番の羅漢寺から訪ねるとすれば「和田南」のバス停を左に折れ、1.5km程行って、和泉中央道の信号を左折すると山門が見え、石尾山弘法寺と大書きされた看板が立てられている。駐車場は山門の前の歩道沿側か山門横より入る。
この石尾山は、槇尾山(西国第四番)、及び松尾山(豊臣秀頼再建)と共に「泉州のさんび三尾」と呼ばれた古刹である。
即ち、延暦の頃、弘法大師が槇尾山にお登りになった時、この地に立ち寄って、座禅観法の修行道場として開かれた。その後、淳和天皇の弘仁13年にこの地の豪族、伏屋長者が一寺を建てて大日如来を本尊としてまつり、地蔵菩薩を脇仏とした。大師草創の故をもって一般に『石尾のお大師さん』とよばれ、弘法寺の名もそれに由来するものと思われる。
また脇仏の地蔵菩薩は福徳地蔵として庶民に親しまれて来たという。事実、福徳円満、除災招福、五穀豊穣のご利益があったらしい。この町が万町と呼ばれるようになったのも、このお地蔵さんのお陰で万金を持つ長者が沢山この地に住んでいたというところから名付けられたそうだ。
裏山には、泉州で最も古いミニ四国八十八ヶ所霊場があって、一巡するのに2時間半を要したが、近年配置換えして十数分でお参りできるようにされた。時間に追われている現代人へのサービスの一つであろう。
石尾山とは山の中に獣の尻尾の形をした大石が埋まっていたからだといわれる。
■最寄りの交通機関
〇泉北高速鉄道「和泉中央駅」下車、和泉中央道を南へ700m・徒歩8分
〇南海「泉大津駅」・JR「和泉府中駅」より南海バス「和泉中央駅」下車
河泉地蔵霊場第十八番
※石尾のお大師さん